つながらない男

はい。新入荷UPしました。
「霊神剣SOULCARIBUR」下巻や「大聖王」「中華英雄」第1巻、
「大霹靂」「天下無敵小劍仙」の大量追加などもあるのですが、
なんといっても「邊荒伝説」でございます。
第1巻をはじめヌケていた巻を補充し、
そして41〜50巻を追加しました。
苻堅敗退後も、ますます混迷の度を増す
フリーダムの街・邊荒集ですが、
そんな中でも主人公の燕飛はあくまでかっこよいのであります。
近巻ではあまり「一匹狼」ではなくなり、仲間がたくさんできた彼ですが、
燕飛の「孤独力」とでもいうべき力は、
とても強い、パワフルなものであります。
今週半ばでしょうか、NHKテレビで
「若者がものを買わなくなった理由」を論じ合う番組をやっていました。
しかしお若い方々は、携帯やネットなど
他の人と「つながる」ための道具には惜しみなくぜぜを出すのだそうです。
また花の都・東京に出て一人暮らしを楽しみたい、という方も減り、
それよりお父さんやお母さんといっしょに
地元でずっと暮らしたい、という方が増えているそうです。
あら、あら、なるほど。うーん。
このおはなしの舞台となる西晋末期の政情は、
どこかいまの日本を思わせます。
まあ、北方から胡族が攻めてきたりはしないのですが、
われわれが住みなれた街も、いつか邊荒集のようになるかもしれませんね。
そのとき生き抜くために必要なのは、
どうやらお友達や家族と「つながって」東門から逃げる力ではなく、
燕飛のようにひとりでサバイヴする能力、のようですよ。
あっそうそう、原作の小説を訳していると前に申し上げましたが
第2巻も下書きがそろそろ出来上がります。
夏ごろまでにはちゃんと、テキストになるのではないかと
思っております。