秋葉原

ニュースを見ていて、あまりの恐ろしさに
頭の中がしびれたようになって止まりません。
秋葉原で、痛ましく悲しい事件が起こってしまいました。
まるで自分が切られたような痛みと恐怖をおぼえます。
店主は、3ヶ月という短いあいだですが
現場のすぐ近くで、派遣社員で働いていました。
あの交差点から中央通りを上野広小路方向に少し行って、
左に入ったところに「T」という自作系PC&パーツのお店があって、
ここを運営するFという会社で営業事務をやっていました。
もう6年前になります。お店を始める1年ほど前です。
当時の秋葉原は、まだ再開発の大きなビルも建つ前で
線路沿いには更地が広がっていて、
電気街は新宿や郊外の量販店に押されて活力がなく、
ただ昭和の居残りのような「アキハバラデパート」だけがあって、
いまよりずっとさびしい雰囲気でした。
でもゲームやPCパーツや周辺グッズの一大集約地点であることは間違いなく、
そういったものを求める熱心なお客さんで、静かに盛り上がっていました。
会社をかわってからは、すっかり足が遠のいて、
たまに来ると奇妙なにぎやかさに包まれていて
その変わりぶりに驚くばかりでしたが、
それでも、私がお店運営で使っているPCは、
現役も、一代前も、秋葉原での購入品です。
安くて、本当に必要な機能だけを搭載したPCは
やっぱり秋葉原にしか売っていないのです。
何が必要で、何がいらない機能なのか?
そもそもPCって、何が組み合わさって、どうやって動いているのか?
そういったハードの「きほんのき」は、
ぜんぶF社の社員の人たち、そしてそれを擁する秋葉原の街に教えてもらいました。
いま、インターネットショップを経営して、
ハード面でまごつかずにやれているのは、
この街と、この街の人々のおかげです。
人を殺すなんて、本当にひどいことをしますね。ひどい。
亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りします。