上海潮

最近NHKのドラマが熱い!と思っている店主です。
いえ、「篤姫」は見ていないのですが
(店主は大河ドラマのあの独特のテンポが苦手なのです)、
木曜夜の「キャットストリート」、
そして土曜夜の「上海タイフーン」がとても良いです。
かたやコミック原作(「花男」の神尾葉子ですね)、
かたやオリジナル脚本ですが、
挫折した女の子が苦労しながら再起を目指す、という共通のテーマがあります。
社会や人間のイヤな部分も隠さず描いて、
主人公をカワイイカワイイで終わらせず徹底的に打ちのめすところがいいですね。
民放のドラマだと最近、なかなかこうはいきません。
×××××や××など×××の××××が××すぎて。(伏字は自主規制!)
特に感慨深いのは「上海タイフーン」です。
バリキャリなのに仕事につまづいて会社を辞め、食い詰めて上海に渡ったものの、
先来の日本人女社長に徹底的にいじめられ…というのがここまでのお話。
10年前はこの「上海」が「香港」だったんですよね。
返還前後のブームにのって、
店主のまわりでも、あちらに移住した子がたくさんいました。
みんな、永住権をとろうと現地で大変な思いをしていたようです。
店主も、いろいろありましたし
行くことを考えなくもなくもなくもなくもなかったのですが、
前にもチラリと申し上げたとおり
「みそしる」や「かつおだし」のない場所には住めない惰弱者でして。
香港ならみそもかつぶしもcitysuperで買えるじゃないか!と
ツッコむ向きもありましょうが、
問題の焦点はそこではございませんで。
しかし、海外へ移住して頑張る人も大変ですが、
日本にとどまって頑張る人もまた大変で、
どちらの人も、頑張っているからえらい!
つまり誰でも大変で、誰でも頑張っているからえらい!と思います。
ただ、店主ちょっとだけ思うのは、
日本がもうちょっと挫折者に優しい、
再チャレンジのしやすい社会だったらなあ、ということです。
そうならばこのドラマの美鈴さんも
上海と自分との距離感を正確につかめぬまま
やみくもにとびだして、いらぬ苦労をすることもなかったのに、と思います。