もじバケるに射抜かれる

はい。新入荷UPしました。
「風雲」がクライマックス「終戦篇」を迎えるにあたり月刊化、
豪華仕様・付録つきで終幕を盛り上げることとなりました。
というわけで月刊化第1号です。
(いちおう週刊薄装本「天下画集」からの通し巻数となっており
第663巻となります。)
素敵な付録グッズ・ジグソーパズルが付いております。
12月1日発売だったのですが、香港から特別に送ってもらいました。
どうぞ貴重な入手の機会をお見逃しなく!
ほかに力奇の手がけたKOFコミックもUPしました。
こちらもレアものでございます!


さてこのところ子供返り化さらに著しい店主ですが、
最近ハートをわしづかみにされてしまった玩具がございます。
「もじバケる」です。食玩でございます。
年末に棚卸をしながらドキドキ!プリキュアを見ておりまして、
あいまに流れたCMに「これだ!!」と叫んでしまいました。
すでにシリーズ化して3〜4年ほど発売が続いているそうですね。
4〜5cm四方程度のプラスチックの漢字一文字(ゴシック体)のプレートがありまして、
分解して組み立て直すと、あらびっくり、
かっこいいモンスターやロボットや動物の模型に変身するのです。
変身後ももとの字の偏や旁を微妙に活かしたデザインになるのがキモ。
ふだん繁体字中国語まみれ、漢字まみれの生活を過ごす香港漫画店店主が
ずっきゅーんと射抜かれるのも当然でございます。
正月明けて早々、買いに行ってまいりました。
モンスターハンターとのコラボで、
3文字「雄火竜」を合わせて組み立てる「リオレウス」です。
開封して、箱裏の組立説明書に絶句しました。
なんと複雑な。普通のプラモデルなみの難工程ではありませんか。
しかし正月早々あきらめるというのも格好悪うございます。
説明書と首っ引きでなんとか仕上げました。
出来上がってまたびっくり。ボールジョイント式で関節総可動、
好きなポーズをつけて遊ぶことができるのです。
漢字はもともと、自然界の生き物や事象をうつしとった絵が起源であり、
その造形のかっこよさに時々ほれぼれすることがあります。
「鷹」には、岩場のてっぺんで羽をたたんですっくと立つ猛禽の姿が見えるし、
「飛」には鳥が柔らかな羽毛をはためかせて一直線に空をかける姿が見えます。
香港コミックはセリフやト書きだけではなく擬音もすべて漢字だし、
必殺技の名前もどーんと大きな筆文字で書かれるのですが、
絵と組み合わさって、画面のデザイン構成に大きな役割を果たしていると思います。
漢字のかたちも、絵と有機的に作用し合っているのです。
大陸の簡体字ではなく、画数の多い繁体字だからこそその作用は大きいし、
オールカラーの紙面の中で
字の色や字体、級数を変えることでいちばん効果的な表現を追求することができます。
世界のどこにもない漫画文化ですね。
そういうことを思い出させてくれた
素晴らしい玩具だと思います「もじバケる」。
今月なかばには新シリーズが発売、
「破」「壊」「滅」といったオツな漢字も出るのだそうです。
2文字ずつ組み合わせて合体モンスター「破壊」「破滅」「壊滅」も作れるとか。
どこまでもイカす玩具です。