自分へのオマージュ

はい、新入荷UPしました。
黄玉郎の「龍虎5世」です。
お店を始めたばかりの頃に少しだけ在庫があったのですが、
きちんとした形で入荷するのはこれが初めてでございます。
筋書きが明快で、なかなか面白うございます。
どうぞお楽しみ下さいませ。
さて1995年に連載開始した「龍虎5世」ですが、
作者も同じだしタイトルも似ているし、
「龍虎門」と関係があるのだろうか?とお思いになった方。
いい質問ですね(池上彰ふうに)。
関係はございません。まったくの別作品です。
です、が…「龍虎門」と「龍虎5世」をめぐっては、複雑かつ切ない事情があったのです。
1991年。黄玉郎は詐欺横領事件の有罪判決が出て
監獄行きを余儀なくされました。
獄中からは会社を経営することも、漫画を出すことも出来ません。
というわけで自分の会社「玉郎公司」は人手に渡り、
「文化傳信」と名前も変わり、今まで出していた漫画の権利も全部持って行かれてしまいました。
「龍虎門」「酔拳」をはじめ、長く親しまれていた漫画全部ですね。
93年に出獄して新しい会社「玉皇朝」をつくったのですが、
これら作品の権利は戻ってくることはありませんでした。
作者なのに。悔しさもひとしおだったことでしょう。
それから2001年に「新著 龍虎門」を開始するまで、
黄玉郎自身が手を触れることができなかった「龍虎門」。
その悔しさをぶつけたのが現代アクション作品「龍虎5世」だったようです。
よく見るとところどころに「龍虎門」「酔拳」を彷彿とさせるキャラや技が出てきます。
自分自身への「オマージュ」だったのかもしれませんね。
ところでオマージュというのはどういう意味なのでしょうか。
どうも横文字に弱い店主で申し訳ありませんです。