玉!

はい。昨日昼ですが、新入荷UPしております。
共著「深く美しき香港漫画の世界」でもその存在に触れつつ
今まで現物が確認できなかった「生化危機X」、ついに入荷です。
表紙絵が少々独特だな、という印象があるかもしれませんが
ポリゴンCGで描かれているそうです。
CGがまったく未発達だった1990年代なかば、
実験的にカラー漫画に利用する漫画家さんが香港でも散見されました。
この「生化危機X」もそのひとつです。
本文は一般的なペン描き劇画でございますが…
某、ファイナルなファンタジーRPGの設定を多々流用しているとの噂も。
どうぞお楽しみ下さいませ。


さて昨日、新入荷UP後に
しのつく雨をついて、店主は上野の東京国立博物館に行ってまいりました。
台北故宮博物院展の観覧でございます。
中国代々の至宝を納める「故宮博物院」は、この地球上にふたつございます。
北京にある故宮博物院は、少し前に同所で展覧会をおこないまして、
清明上河図」の公開でたいそうな話題を呼んだのですが、
今回の台北故宮展の呼び物は、
碧/白まじりの一塊の玉から削りだした飾り物「翠玉白菜」。
清朝乾隆帝のコレクションのひとつですね。
この宝物のみ別室での公開となっていたのですが、
ピーク時の観覧待ちがなんと240分!
これでは他のお宝を見ることができないと、残念ながら見送りました。
また台北に行けばみられるのですがね。
店主、台湾へ行ってもやはり本屋とおたくショップにしか参りませんので
おそらく白菜さんとはなかなか、もしや一生、御縁がもてないかもしれません。
しかし他のお宝だけで店主はお腹いっぱいでございました。
北京のも凄かったのですが、
質と量において台北のほうが遥かに凌いでいました。
特に店主がしびれたのは玉器のコレクションです。
石器時代の祭器で、ほぼ真円の巨大な玉の円盤がございまして
「ふわわわー!でかい!まるい!」度肝を抜かれました。
地球最高の古代遺物ではないでしょうか。
かと思うと明代〜清代の、おそろしく細かい透かし彫りを施した玉飾りや置物。
我々はガラスケース越しに、人並みに押されながら見るしかありませんが、
歴代の皇帝はこれを手の中でまさぐり、撫でさすりながら愛でることができたのかと思うと
それだけで生唾がわく気分です。
玉器、とくにわずかな碧をとかした乳白色の玉は
それだけでたいそうエロチックでございます。
そういった玉をめぐってお宝争いをするシーンは
武侠小説や漫画でもしばしば登場致しますしね。
もっとじっくり見とうございました。
ああ、平日にもう一度赴くという手もございますね…。