メカ蘭陵王

はい。新入荷UPしました。
夏頃、当店ツイッターで「蘭陵王の漫画が新作で出るらしい」と
つぶやかせていただいたのですが、
実はそれが今回の「戦譜」でございます。
BSフジの中国ドラマで胸を熱くされた方も多いことでしょう「蘭陵王」。
たしかにその蘭陵王が八面六臂の活躍をしているのですが、
ただし物語はドラマとは似ても似つかぬものとなっております。
なぜなら香港漫画だからでございます。
どうぞお楽しみ下さいませ。


さて店主は今週ずっと「テープ起こし」に明け暮れておりました。
インタビューや対談を原稿にするにあたって不可欠な作業です。
店主は某所から「本年の香港漫画を振り返る」という原稿依頼を受けました。
しかし香港でも新作の発売点数は減っており、
少々頭を抱えてしまいました。
そこで「香港漫画と台湾漫画、あわせて振り返れば
形になるし、読者も飽きずに読めるのではないか?」と考え、
台湾の同人誌シーンに詳しい堀有機氏に助けを乞いました。
堀さんは今夏、ネイキッドロフトトークイベント
「探険!亜細亜動漫倶楽部」でも共演させていただいた方です。
それで今週はじめ、互いに台湾・香港の今年の出物を持ち寄り
対談形式で語り合い、テープ収録をおこないました。
堀さんにも香港の今年の新作漫画をいくつか見ていただいたのですが、
今回の「戦譜」をお見せしたところ
「…メカもの?」と開口一番おっしゃいました。
さすがに6世紀中国にはメカもロボットもございません。
が、しかし、正直なところを白状させていただきますと、
この店主も、新作を現地で仕入れて持ち帰る時
中身を見るまで、作品が未来SFメカものか、時代もの・武侠伝奇ものなのか
実は判然としていないのでございます。
香港漫画の古代甲冑はなにゆえこうもメカメカしいのでございましょうか。
まあ確かに、戦甲もおもに鉄や青銅など金属でできておりますので
(一部、龍やセンザンコウなど生き物の皮やウロコを用いるものもありますが)
戦闘用ロボットと主成分は大差ないのは確かでございます。
それに戦闘に特化したアタッチメントやアクセサリをつければ、
おのずと戦甲とロボはフォルムが似てくるものだと思われます。
そもそも太古の昔、さかのぼれば「鉄人28号」や「ジャイアントロボ」から
戦闘用ロボットはヒト型がデフォルトということであれば、
ロボットの外観が甲冑に類似していくのは
これ宿命なのではないかと思われます。
が…
これらはよく考えれば、すべて
香港漫画店、店主自身が己をむりやり納得させるための
理由づけのような気がしてまいりました。
要するに香港漫画のキャラクターデザイナー
メカ好き・ロボ好きなのでございましょう。
描きたいのだと思われます。
ともあれたいそう格好良いのですから、それでよいのでございます。
ご堪能下さいませ。