本屋を攫わないで

はい。昨日のうちに新入荷UPしております。
司徒劍僑の水滸伝コミック「一零八」追加入荷です。
大胆な性別変更などアレンジも加わっておりますが
次の展開が予測できない、謀略ミステリータッチの水滸伝
非常に興味深いものとなっています。
八十万禁軍を率いる「洪大師」の装束が
なにかとても有名な日本アニメの敵役に似ているような気がしますが、
深くは追求せず、お楽しみ下さいませ!


さて、最近気になる香港のニュースといえば
失踪していた「銅鑼灣書店」店主・李波氏の帰港ですね。
ただ本屋さんを経営していただけで
得体の知れない輩に攫われ、香港の外に連れ去られてしまうとは
なんと恐ろしいことでしょう。
氏の書店は大陸政治関係の書籍を多数販売していたそうです。
店主もたぶん一度訪れたことがございます。
(店主は活字の書店でも、見かければ一度は入ることにしております。
どこでリクエストの御本と出会えるかわかりませんので。)
さすがに当店には政治書のリクエストはこれまでございませんでしたので、
一度入って「お呼びじゃない」と踵を返したと思います。
しかし本を商う者は、世界中の誰であれ店主の仲間、
同業者と書いてライバル、ライバルと書いて「とも」と読む間柄でございます。
仲間を攫う者は許せないのでございます。
銅鑼灣書店は習近平の愛人スキャンダル関連書を置いたことで
このような沙汰に遭遇したといわれます。
何がタブーかなど国によって千差万別、
誰か力が強く煩い者が「タブー」と言ったらタブーなのでございます。
日本では每週のように芸能人や選挙出馬予定者の
下半身スキャンダルが週刊誌で書き立てられておりますが
それだって世が変われば禁書扱いか迫害対象か。
いえ、店主だって今ある在庫の香港漫画の
なにかが「けしからん本」に認定されれば、
どこかに攫われてしまうかもしれないのでございます。
しかも李波氏、攫った犯人は明々白々なのにもかかわらず
帰ってきてから、明らかにおのれを攫った主を
「すばらしい」「優しい」「正しい」などと言いつのっているではありませんか。
恐怖はさらに増すばかりです。
日本でももっと多くの方に
「香港は、本屋を拉致する人さらい国家を背後にしている」事実を
知っていただきたいと願っております。
もっとも日本は、いちばん部数の多い日刊紙が
「人さらい」側の味方に立つような記事の書き方をするので
いかんともしがたい部分もございますが…。