闇の中から第3巻

はい。新入荷UPしました。
龍虎門のかっこいい悪のボスが大活躍
「火雲邪神傳」の続刊でございます。
どうぞお楽しみ下さいませ。


さて本日、新入荷UPが多少遅れたのは何故かといいますと、
昼に早稲田界隈に行っていたからでございます。
2年ほど前から当欄で時々お伝えしておりますが
店主は小説「辺荒伝説」をずっと訳し続けております。
すでに漫画のほうでは当店在庫でおなじみですね。
原作はとっても長い小説です。
第3巻目の訳・テキスト起こし・版下づくりが完了したので
またも早稲田界隈のコピー屋さんに赴き
コピー本の「おためし本」をつくっておりました。
年に1巻ペースで続けておりますが、
今年は少々できあがりが遅かったですね。
お店や昼のお仕事がとにかく忙しく、
なかなか時間が取れなかったからであります。
ただ、途中で止めてしまえば、誰も読むことができなくなってしまい、
(どんなにへたっぴな訳でも)
面白さを他の人に伝えることもできなくなってしまうので、
とにかくやり遂げようと、頑張りました。
訳の下書きからして、今年はぜんぜん進まなかったのですが、
そうこうするうちに東日本大震災が起こりました。
電力状況が悪くなり、電車は間引き運転で大混雑、
おうちに帰ってもあまり電灯も暖房も使えないという状況になりました。
「それなら無理に帰るのはやめて、
電気のあるところで時間を過ごそう」と思い立ち、
毎日、六本木ヒルズの某喫茶店でしばらく時間を過ごすことにしました。
六本木ヒルズはガス・コージェネレーションシステムというのがあって
自前で発電をしています。震災後は東電に電力供給までしています。
夜9時まで喫茶店が開いていました。
(※それでも春先はショッピング棟・オフィス棟は早じまいしていたし
 夏も節電協力はしていましたが。)
茶店でつれづれなるままに、ドカーッと訳したのが
今年の第3巻です。
中国・晋末のいくさ世が舞台のこの小説は
とても長いですが、一貫したテーマがあります。
どんなに世情が乱れても、先の見えない状況になっても、
個人が「どう生きてゆくか」を決めるのは、結局自分自身でしかない。
自分自身で知恵と力を持たなければ、
この世という長く大きな絵巻物から
退場せざるを得ないのだ。ということです。
暗いヒルズでぽっかり明かりのついた喫茶店で訳していると
少なからず思うところはありました。


ご興味を持って下さる方、
「どんな内容なの?」気になる方は
どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ!