ほんとにあった広東語

はい。新入荷UPしました。
先週に引き続きミニ特集「香港の怪談」、
いまから17年前、玉皇朝公司が発足されたばかりのころに発行された
読み切りホラー「霊周刊」でございます。
コミックの他にも、風水講座や心霊スポット探訪ルポ、
アイドルのオカルト体験談やホラー映画紹介など、
雑誌のような読みごたえがございます。
もちろん漫画本体も、レトロな劇画調が怖さを倍増させ、
なによりこの表紙絵が怖い!!
店主はUP作業が済んで
「やっと夜、この怖い表紙に見つめられながら寝なくてすむ」と
ホッとしているぐらいでございます。
苦手な方にはトラウマ倍増になるゆえ
サイトの閲覧をおすすめいたしません…。


ところで先週・今週UP分でお気づきの方もいらっしゃると思いますが

このマークが「霊周刊」「末世神鑑」「百鬼夜行」に入っております。
作品中、ふきだしの語彙が広東語となっております。
下品なスラングもほとんどありませんので、
広東語の学習にどうぞお役立てくださいませ。
香港で発行されるコミックはほとんどが北京語語彙なのですが、
黒社会コミックのほか、たまにこのように
広東語語彙で発行される作品がございます。
しかしなぜに、ホラーコミックに限って広東語語彙なのでしょう?
広東語は、つまり地元の人が普通にしゃべっている「話し言葉」です。
読み物としての格調や体裁が問われるような印刷物には
まず使われないのですが、
やはり「ほんとにあったこわい話」的な
リアリティを要求されるのがホラーコミック。
読み終わった後、自分の住んでいるマンションにも、もしや、霊が…
みたいな感じでリアルに恐がってもらうには、
できるだけ日常会話らしく感じさせる、話し言葉の広東語を使った方が
よいということでありましょう。
ところで日本コミックの現地版も
ほとんどが北京語語彙で翻訳発行されています。
が、唯一例外があるそうで、
銀魂」だけは広東語語彙で出たのだそうです。
もとのコミックの雰囲気をより伝えるために、故意にそうしたとのことです。
なんとなく「わかる」話ではありませんか?