最近の香港

はい。新入荷UPしました。
今週は14〜17日にお休みをいただきますので
ちょっと早いUPとなりました。
香港の超長寿コメディ漫画「老夫子」を
ひさびさに追加でございます。
ほのぼのだけではない、ちょっとスラップスティックでシニカルな笑いは
やはり香港人ならでは?かもしれません。
また、このところ香港でも日本でもなにかと取りあげられる
春秋戦国時代の刺客を斬新に描いた
「刺・皇」が創刊号から復活しました。
どうぞおたのしみ下さいませ!


さて香港では最近、小中学校への
「国民教育」導入をめぐり、すさまじい反対運動の嵐が巻き起こりました。
国民教育とは?
道徳の授業のような感じで
必須科目としてこの9月(香港の新年度)から導入が決まっていました。
「愛国教育」といわれることもありますが、
それだと「中国人としての誇りを持とう」とか「国土や国の固有文化を愛そう」とか
そういうものに思われるかもしれません。が、そうではなく
北京にある中華人民共和国政府と、毛沢東を尊敬しなさい、と
そういう教育なのです。
教科書(副読本)は漫画もとりいれているそうです。
香港の人口は1950〜60年代に急増しました。
これには、北京の政府と毛沢東が行った政策あれこれによって
大陸で生きるのが非常に難儀になり、命からがら逃げてきた
「難民」がたくさん含まれています。
そういった方々がですね、お子さんやお孫さんが
学校の必修科目で「毛沢東万歳」と学ばされるのを見るのは
それはいやでしょう。
ところが今回の反対運動の中心は学生さんでした。
学ばされる側がみずから「いやだ!」と声をあげたのです。
政府ビルの前を占拠し、何万人も(先週金曜の夜は10万人を超えたとか)
深夜にもかかわらず集まりました。
政治家や思想関係、社会運動関係の大人の力は借りなかったけれど
賛同者として歌手や人気タレントもたくさん来ました。
Beyondのメンバーなども来て、がんがん歌っていき、
さながらちょっとしたフェス状態になってしまいました。
で、明けて土曜日に行政長官が
「強制必修ではなく、各学校に導入は任せる。
猶予期間もつくる」と発表しました。
事実上の導入撤回ですね。
日に日に増えていた運動参加者もひとまず沈静化しました。
でも「ちゃんと『撤回』と言うまで戦う!」と
運動は続いており、
11日には香港じゅうの大学・専門学校で
学生の一斉授業ボイコットがあったそうです。
あまり日本で報道はされていませんが
最近の香港はそんな感じだそうです。