香港に行ってました。

14〜17日、当店は「店主研修旅行のため」ということで
お休みをいただきましたが、
実はその研修旅行先は、香港でございました。
完全プライベート、買付・商談いっさい抜きで、
ふだんの出張では忙しすぎてわからなくなってしまった
「いまの香港」をもっとよく知り、今後の出張をよりよくしたい、
そういった意図で行ってまいりました。
申し訳ございません。今回の香港行きは、
帰国後もお客様へは伏せておく予定でおりました。
ですが今回、どうしてもお伝えしたいことがありまして
こうして現地でのことを書かせていただく次第です。


私の行っている間、香港では
誰も暴れていませんでした。
日本資本の商店や日本人に対して、乱暴をする人もいませんでした。
4日間、香港の地元の人も大陸から来た人も
みなさん私にとても親切にしてくれました。
釣魚台抗日デモは16日の日曜日、香港島の灣仔〜銅鑼灣近辺であったそうですが、
翌日の新聞を見たら参加人数は警察発表で850人とのことでした。
前週の「国民教育」反対行動は10万人以上を集めています。
市民の関心の度合いがこの数字でおわかりいただけると思います。
ちなみに当日その時刻、私は新界の北の田舎町・粉嶺におりました。
田んぼや小川のメダカやタニシ、明・清代から残る歴史的旧家屋を眺めて楽しみましたが、
罵られたり乱暴されたりするどころか
人そのものにさえほとんど行き合わない、静かな場所でした。
そのあと大埔という街の市場食堂街に行き、
たいそうにぎやかな相席で食事をしましたが、
店員さんは荷物置き場をつくってくれたり、とても親切でした。
たしか店の人には「日本から来ました」と言いました。
今回はずいぶんふるまいが観光客ふうだったのでしょう、
お店や食堂で「日本から来たの?」とよく聞かれましたが
私も普通に「はい」と答えましたし、普通に優しく接してくれました。
飲茶の名店「添好運」で大陸からの旅行者一家と相席にもなりましたが
チマキを分けてくれようとしたり、とても友好的でした。
まあ私も友好的にしたほうがいいのかなあと思い、
大陸観光客に道を聞かれたりしましたが(またか…)
ちゃんと答えてあげました。
街には吉野家、元気寿司、味千ラーメンアニメイト香港店などなど
たくさんの日本のお店がひしめいていますが、
どこも、いつも通り楽しげなお客さんが集い、
アニメイト香港のショーウィンドーでも
初音ミクのグッズが多数微笑みかけ、みっくみくでありました。
そういえば日本の映画でしょうかドラマでしょうか、
撮影ロケにも出くわしました。
アイドルとおぼしき日本人青年がふたり、上環の風情残る裏路地で熱演しておられましたが、
地元っ子の若い娘さんが多数群がり、
道のわきで整然と見守っているのが印象的でありました。
雑居ビルでは日本の超合金&ソフビのコレクターズショップを見つけて
日本語が達者な若い店主さんと雑談を楽しみましたし、
海港城の「ドラえもん展」、100体のドラえもんも見に行ってまいりました。
夜9時を過ぎてもたいへんな人出で、
地元のみなさんは思い思いのポーズでドラえもんと記念撮影に興じていました。
ドラちゃんはどんなに触られたり撫でられたりしてもハゲないように
塗装ではなくカラー硬化プラスチックでつくられていて
香港人の過剰な愛に耐えていました。
で、香港の電車やバスにはテレビがついている車両があって
ニュースが流れるのですが、
大陸での抗日デモ映像が繰り返し流され、お客さんがみな見入っていて、
広東語はよくわからないのですが「日本人が」「日本人が」と噂しあっているのはわかりました。
そういう乗り物に乗っているのは愉快ではありませんでした。
でもそれだけでございます。
地下鉄の壁面にはPerfumew-inds.の香港公演の告知ボード、
AKB48小嶋陽菜嬢が微笑むアローム東海堂の月餅の広告ボードがあちこちにありましたが
誰も傷つける者などおりませんでした。


以上、店主が自分で見聞きしたことだけを書かせていただきました。
香港漫画店はいつもどおり、楽しい香港のコミックを販売させていただいております。
どうぞ今後もよろしくお願い致します。