ワイルドだろぉ

はい。新入荷UPしました。
邱福龍、17年前の傑作「小魔神」です。
薄装本ですが造本がしっかりしていて、表紙も質のいい厚紙を使っているので
古い作品ながらコンディションが良く、
絵の精緻さと迫力を心ゆくまで楽しめる一作となっております。
ずいぶん長いあいだ、中途半端な在庫となっておりましたが
このたび第1巻から揃え直してみました。
どうぞお楽しみ下さいませ。
ところでこちら「小魔神」、
邱福龍得意の神・妖・物の怪といった者共で紙面が埋め尽くされておりますが、
その筆致がかなりワイルドです。
表紙絵は非常に精緻に仕上げられておりますが、
本文はかなりワイルド。
カラー印刷の「分色」処理も、現在の邱福龍作品と比較すれば
これまた驚くほどワイルドです。
そこが逆に、邱福龍フリークには見逃せないものとなっております。
つまり「漫画家・邱福龍は、こういう造形が描きたかったんだ!」という
ほとばしるパッションのようなものがぐいぐい伝わってくるからであります。
氏個人の「本当に描きたかった人外」はこういう姿なのだ、と。
香港コミックの制作は分業制で、
ひとつのコマ、ひとりの登場人物に
たいへん大勢の人間のペンが入ります。
が、この「小魔神」を見ていると
いまの邱福龍スタジオより、ずっと限られた人数で制作されているのがわかります。
そのぶんクッキリと浮かび上がる個性。
どうぞ、心ゆくまでご堪能下さいませ!