辣椒醤がキレたら

はい。新入荷UPしました。
「龍虎門」のスピンオフコミック「石黒龍傳」を
第一部完結・28巻までずらり取り揃えてみました。
龍虎門の主人公トリオの中でも
顔の刃傷もあいまってひときわ異彩を放つ石黒龍
双節棍の名手というのも、実は香港コミックにおいて
いそうでいないヒーロー設定なのです。
というわけで非常に「ザッツ・香港漫画・エンタテイメント」的でありながら、
最初から最後まで節棍・棒術でのバトルを
徹底的に描いていることでもなかなか得がたい作品「石黒龍傳」。
どうぞお楽しみ下さいませ!


さて、春はさまざまな変化の季節。
鉄道関係でも開業・引退・改正のニュースが多いようで、
店主とて無縁ではなく、
近所の駅から「元町中華街」行きの電車が走り始めました。
なんでも東京と横浜を結ぶ私鉄「東急東横線」と相互乗り入れを始めたそうです。
日頃から中華、中華、中華漬けの香港漫画店店主ですが
さほど喜ばしく感じてはおりません。
横浜の中華街。ここにも「香港街」というストリートがありますが、
香港街よりも本物の香港に行くほうが多い店主でございます。
しかし今回の乗り入れで行きやすくなったからといって、
香港街にそう頻々と行くとも思えないのでございます。
それよりむしろ、乗り入れ会社が1社増えることで
従前から遅延がちだった電車がさらに面倒を増やすように思われるのです。
これまでも西武・東武東京メトロ2路線がX字状に乗り入れていて、
どこか一路線で事故がおこると全線遅延していました。
日常の電車利用において、さらに遅延リスクが高まるだけでございます。
「休みの日には中華街に連れてってやるから遅延ぐらいがまんしなよ」って、
その「休みの日」がめったにないのが香港漫画店店主でございます。
ところで先日テレビで知りましたが、
最近の横浜中華街では「激安」「食べ放題」が隆盛しているそうですね。
「北京ダック」や「フカヒレ」を出す激安店、食べ放題店まであるとのこと。
古来から中華社会において希有な美味とされていた北京烤鴨(ダック)、魚翅(フカヒレ)。
世界に冠たる食いしんぼう民族・漢民族が、
それでもちょっとやそっとのことでは口に入れられないものとしてきた食品、
高価な食品には、ちゃんと希有・高価である理由があります。
少し歴史をひもとけばすぐにわかることでございます。
そう考えると、ますます今の中華街に食指が動かなくなるのでございます。
そもそも元から「酢豚」や「杏仁豆腐」などが中華街のメニューに並んでいますが、
実は香港で酢豚も杏仁豆腐もあんまり見かけないのでございます。
(杏仁は寒天で固めず、温かいおしるこ状で供されることが多いです。)
中華料理ほど幅が広く奥が深いものはないのに、
なぜそのような「日本式中華料理」ばかりがおもてを張るのか解せません。
まあそうはいっても逆に香港の日本料理店では
「トマトうどん」や「うなぎチーズ寿司」が定番だったりしますので、
どっちもどっち、お互い様という気は致します。
とはいえ横浜中華街、「謝甜記」の粥だけは美味しゅうございます。
おそらく日本で唯一、本場香港とおなじ粥が食べられる店でございます。
おすすめでございます。
また手に入りそうでなかなか入らない中華食材・調味料が売られているのも中華街。
出張時には買って帰れない(理由は2011年2月のブログ参照)
ビン入り辣椒醤なども買えるので、
いま使っている「八珍醤園」の辣椒醤が切れたら買いに行こうかなと思っております。
ちなみにまだ半分近く残っております。