先生、よろしくお願いします!

はい。新入荷UPしました。
金庸作品を2タイトルほど、追加入荷いたしました。
何志文のペンによる「書剣恩仇録」と、黄玉郎の「射雕英雄傳」。
対照的な絵柄の両作ですが、
前者はウイグルの民への、後者はモンゴル草原の民への
熱く優しいまなざしが光る作品ですよね。
現代の中原の統率者にも、こういう心の持ちようがあればいいのにと
思うこと頻りの今日このごろでございます。
どうぞお楽しみ下さいませ。
さて今回はもうひとつ、
「学割パス」の対象拡大のお知らせも致しております。
学生さんだけでなく、中国語と広東語を教える「先生」にも
対象を拡大いたしました。
どうぞこの機会に、全国で教鞭をとられている皆様、
香港コミックの世界に触れていただきたく、宜しくお願いいたします。
とはいえ正直申し上げて
当店の漫画ではあまりお勉強にはならないような気も…。
基本「バトる」。これがほぼすべての、香港産コミック。
切ったはった絡みの荒っぽい言葉ばかりがボキャブラリーに増えるのも
和をもって貴しとなす現代の国際人には如何なものかと思います。
ただ店主自身も、このお店を始めて漫画を読むようになって
はじめて知った言い回しやイキな慣用句が多々あります。
教科書だけではわからない言語世界が花咲く、香港コミック。
ちょっとした生徒さんの息抜きにいかがでしょうか。
ちなみにちょっとした豆知識です。
サイトでも記したとおり、大半の作品が北京語語彙で書かれておりますが、
版元によって、また作者によって
言い回しが古めかしくて難しいところと、とってもプレーンなところとがあります。
「版元によって違う」のは、各社に座付きの脚本家さんがいて
セリフやト書きを一手に書いているからです。
黄玉郎の「玉皇朝出版」は正直、使う言葉がかなり難しいです。
辞書にも出てこない言い回しがあったりします。
おそらく現代の日本人が吉川英治を読むような感覚なのだと思います。
対照的に温日良や鄭健和など「海洋」関係の作品はとってもわかりやすいです。
文法も語彙も学校の教科書そのまんま、ひねりがなくてスルスル読めます。
馬榮成の「天下出版」もわりとわかりやすい方です。
司徒劍僑は昔の「自由人」「NEOSUN」にいたころはわりとプレーンでしたが
いまのONE COMICSに来てから難しくなりました。店主泣かせです(涙