何回転んだっていい(らしい)

はい。新入荷UPしました。
「風雲」のMTRコラボジオラマフィギュアという
掘り出し物がございます。
動漫節以外でグッズ関係を入手する機会というのはあまりないのですが
今回とっておきの優れものを掘り出すことが出来ました。
そして、馬榮成つながり?というわけでもありませんが
「中華英雄」の2013ニューバージョンが新連載となり、
今回のお披露目となりました。
作画は馬榮成ではなく、
「街覇vs拳皇」や「街頭覇王」など数々のゲームものを手がけた
もと「天行社」や「玉皇朝公司」のスタッフが担当しております。
彼らは今回、新しい漫画出版社「大渡」を設立し、
その記念すべき第1作がこちらとなるそうです。
日本以上に厳しい状況が続いている香港の漫画業界。
そんな中で新会社を設立するのは大冒険なのではないか?と
スタッフみずからも巻末コラムで書いているのですが、
それでもどうしてもやりたくなった、後押ししてくれる御縁も出来た、ということで
設立に踏み切ったそうです。
最近の薄装本には珍しく、巻末にたくさんの広告が入っていて、
ワインの卸業者とか(探偵ナイトスクープにおける『パラダイス』的な匂い漂う)郊外のキャンプ村とか
ずいぶん異業種さんが目立ち、
「ははーん、これが彼ら言うところの『御縁』かあ」と思う次第です。
日本と違ってお金が「あるところにはある」のが今の香港です。
カネ余りの大陸がすぐうしろに控えておりますので。
なんにしろお金が漫画業界にまで回ってくるのは良いことです。
ところで「大渡」設立の主要メンバーは
これで漫画出版社を興すのは3社目なのだそうです。
2000年代初頭にゲーム漫画で業界の風雲児となった「天行社」を
結局つぶしてしまい、
その後「Lucky Ocean Creation」という会社をつくったものの
これもうまく行かず、
(当店でもこれまで「BIOHAZARD 0」という作品を扱ったのみです。
まさに幻の漫画出版社でございました)
今回が「三度目の正直」なのだそうです。
香港らしい話だ、と思います。
起業がさかんな香港ですが、うまく行かなければさっさとたたんで
またすぐに別の事業を興すのが香港人の特徴です。
一度や二度失敗しても「人生おしまいだ!」となってしまわないんですね、
社会的にも、金銭的にも、起業者のメンタル的にも。
比較的小資本で気楽に始める人が多いこと、
会社勤めと兼業でやる人も多く、そういうスタンスが社会的に許容されていることも
理由としてあるのでしょう。
ただ、失敗続きでいよいよ追い込まれたら
日本のような社会保障があるわけでなく、ずっと厳しい境遇に陥るはずです。
漫画家さんは「絵の腕前」という武器があるからこそ
何度でもトライできるのかもしれませんね。
とはいえ日本だって
起業も失敗も再トライも、もっと気楽に出来るのならば
大学生の就職活動も、社会人の転職も
もっと気分的にらくになるのではないかな?という気はいたします。
あせってブラック企業の奴隷になってしまう人も
減るのではないでしょうか…?