脱稿ちゃん

はい。新入荷UPしました。
ひさびさに「新著 龍虎門」を追加しました。
ずいぶん長く続いている記念碑的な作品ですが、
今回UP分は、いつにも増して面白い!です。
もしかして脚本家が変わったのかな?とも思いますが、
今回のはちょうど「石黒龍傳」の連載が始まるころの刊行分でして、
「石黒龍傳」もシュールな面白さがありましたからね!
知らずに仕入れてきたのですが、「永井豪」という登場人物が出てきて
東京・品川の河べりに水上住宅をかまえ、道場を開いているのには
ちょっと悶絶してしまいました。
こんなことになっていたとは…注目です!


さて、店主は今年5月に共著で同人誌を作りましたが、
じつはもう1冊、新刊を制作中でございます。
共著者との対談を文字起こしするというスタイルは同じですが、
前著ほどに気合いの入った内容ではなく、
先日の現地出張で仕入れた作品からいくつか選び、
ゆるく、しかも作品ごとに重箱をつつく勢いで細かくツッコミ倒すというものでございます。
出来上がった本は11/23東京ビッグサイトコミティア110」、
12/30「コミックマーケット87」にて頒布できるよう
ただいま鋭意作業中です。また、
11/24東京流通センター第二展示場で開催の「文学フリマ」でも
某サークルに委託予定でございます。
今後の予定はこちらでどうぞごらんください。
原稿用の対談は9月はじめに行ない、
(じつは10/4出演イベントの打合せでテープを回していただけだという噂もありますが)
9月いっぱいかかって文字起こし、
そのあと構成・編集・レイアウト・追加原稿執筆を行って、
すでにほぼ脱稿状態でございます。
つまり新刊の作業にいそしんでいるあいだに
香港があれよあれよと、巨大な嵐につつまれてしまったのでございますが、
出来上がった本はこれ、見事なまでに今回の香港の出来事に触れておりません。
まあ当然のことではございます。
店主どもが制作している本は「香港漫画の本」であり「香港政治の本」ではございませんので。
とはいえひとことぐらい言及していても?香港事情の重要なファクターなのだから?
とお思いの向きもございましょうが、言及致しません。
状況は日々刻々変わっておりますし、
今回の出来事に対する人々の評価が、ずっと今と不変であるとは限りません。
いっぽうで我々の本は、おそらく長く売れ残ります(苦笑
遠い未来、売れ残っている本に
あまり今日的な出来事の、今日的な見方が記されていても
書いた人間も読んだかたも困惑してしまうことでしょう。
まして世の中のスパンは昔より早くなっております。
アラブの春」や「ジャスミン革命」はほんの数年前のことですが、
勃発当時とおなじ事件の見方をしている人が果たして何人いるでしょう。
かように移ろいやすい世情において、
長い歴史を背景に発展し続けてきた香港漫画文化を、あまりリアルタイムの世情にからめて書くのは
よいように思われないのでございます。
今回のことをどう思っているかは、
場所をあらためて申し上げようと考えております。
まずは今回の新刊、重箱の隅をつついたツッコミ本で
思いっきり笑っていただければ幸いでございます。