その看板は「ち」に点々がついていた

はい。新入荷UPしました。
「刀・剣・笑」、さらに在庫増強でございます。
90年代以降の武侠コミック・小説を深く知るだに、
この作品の与えた影響を思い知ります。
「四大名捕」の原作者・温瑞安も影響を受けたひとりのようです。
たしかに脚本の巧みさ、描写の容赦なさには舌を巻きます。
武侠の基本セオリーをふまえながら、
張った伏線をきっちり回収していく精巧さがあります。
版元がその後数奇な運命をたどったため
なかなか目にする機会もなくなってしまった、貴重な作品です。
どうぞお楽しみ下さいませ!


さて店主、あすは東京ビッグサイトに行ってまいります。
またも共著で作った香港漫画の評論本が
創作系同人誌頒布会「コミティア110」、
サークル「大香港研究会」(卓番ち15a)で頒布開始だからです。
くどいようですが併催の「海外マンガフェスタ」の方ではありません。
それどころか「ち」列は海外マンガフェスタスペースから遠く離れているという噂です。
あちらさんはあちらさんで米国・欧州の漫画が充実しているそうなので、
はしごするにも大変かもしれませんが
よろしければお立ち寄り下さいませ。
卓の近隣にも、日本の時刻表完コピで台湾鉄道の時刻表を作っている方、
内外のやばすぎる廃墟を撮ってインディーズ写真集を作っている方、
その他国境を越えて面白いことをしている方々の本がたくさんありますので、
一日楽しめるのではないかと思います。
やはりこういったイベントはわくわく致します。
香港漫画店として毎年冬に出ているワンフェスもとても楽しいのですが、
「武器」という限られた物をとおしてのコミュニケーションなので、
「もっといろんな話をしたいな」という欲求は生じるのでございます。
こうして同人活動用に変名を使うことは、
果たして良い事なのか、難しいところではございますが、
店主はほかにも世界をまたにかけて面白いことをなさっている方々や
面白い漫画を自分で描いている方々と交流し、
楽しく盛り上がりたいのでございます。
連休中日、皆様にお会いできれば幸甚でございます。
ところで「ち」列、と書いていて思い出しました。
むかし香港・オーシャンプロムナードから対岸を眺めていると
ひらがなでたった一文字、「ぢ」と書かれたネオン看板が輝いていました。
上環寄り、マカオ行きフェリーターミナルの東あたりだったと思います。
「ぢ」。
小さめながら、その異様さが目を引く看板でした。
ごぞんじヒサヤ大黒堂の広告ネオンでした。
今はずいぶん減ってしまいましたが、
当時は日本企業のネオン看板が対岸を埋め尽くしていたのです。
まあ、たしかに「日本企業」のひとつですが…。
あれはいつ撤去されたのでしょうか。いつの間にか消えておりました。