雨傘のあれ

はい。新入荷UPしました。
最近当ブログも途切れがちで申し訳ございません。
店主はそれなりに色々とやらせていただいております。
本日は「傘下速寫」、
2年前の香港で起こった大規模なあれの
現場で描かれた生々しいカラーイラストのワイド版大全集をUPいたしました。
あれからちょうど2年になりますが、
困ったことにあれをどう呼ぶか、
非常に悩ましい状況となっております。
すなわち、道路を占拠し、人々が催涙弾を雨傘でよけたあれを
どう呼ぶかによって呼び手の政治的スタンスがはっきりしてしまうからです。
あの当時は皆さん、当たり前に「雨傘革命」とお呼びになっていましたが
いまは誰も「革命」と呼びません。日本のマスコミは「雨傘運動」とお呼びになります。
えっ。革命じゃなかったんですか。
いつ「革命じゃない」ということになったのでしょうか。
「革命と呼ぶのは誤りでした。すみません」とどこかの誰かが宣言したのでしょうか。
不勉強な店主はついぞどこでも見聞きしておりませんが。
あのとき、たしかCNNか、乃至はほかの海外メディアだったと思いますが
催涙弾発射のもようを見て「雨傘革命」と命名したのです。
それを聞いて店主は肝を潰しました。香港で革命が起こってしまったと!!!
旧陋がわりと荒っぽい感じで打倒されて、新勢力が中枢を握るのが
「革命」だと思っておりましたので、
それが通い慣れた香港で起こるとは!
なんということでしょう。どうしたらよいのでしょう。
店主はかなり本気で狼狽致しました。
まともに街が、漫画業界が機能しているのか心配になって
その年の12月にわざわざ偵察に行ったほどでございますから。
それから2年。いつのまにか、なんとなく、
あれは「雨傘革命」とよばれず「雨傘運動」とよばれるようになりました。
店主はいまだに納得いかぬ思いでおります。
なぜなら「運動」と「革命」は全く別のものだと思うからです。
運動とは、あれではございませんか、
朝起きてジョギングをしたり、グラウンドでバレーボールをしたり、
ほかにも弓道やカヌーやラクロスや色々ございますが
そういったものが「運動」ではございましょう?
革命と同じものを指すとは到底思えないのでございます。
たとえるなら「マジックリン」と呼んでいたものを
「それは2年前の呼び名。いまはパピコと呼ぶのです」といわれても
それは違う。パピコになったからといって
とてもパピコチューチューはできない。そんなようなものです。
そういったわけであの、黄色い雨傘や黄色いリボンがシンボルだったあれを
なんと呼んだらよいかわかりませんが
それの現場を活写したイラスト全集が出ました。
どうぞお楽しみくださいませ!